マイクプリアンプを作った

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 エレキギター/ベース用のプリアンプを作った。

 自分は楽器の練習のときいつもPCに繋げて録音して練習している。エレキギター/ベースの出力からそのままPCのLine IN端子に入力しようとしても、エレキギター/ベースの出力はせいぜい数十mV~数百mVなのに加え出力インピーダンスは10kΩぐらいなので、そのままLine入力につなげようとすると音量が絶対的に不足する。なので、その間にインピーダンス変換と10倍程度の電圧増幅するアンプが必要となる。
 自分はBOSSのRPQ-10というイコライザー付きのマイクプリアンプを所有しているのだが、これは某JAZZ研の部室にあったやつを勝手にぱくってきたもので、年代物なのかどうにもボリュームのガリが酷い。なので自分で作ってみることにした。

 回路は電源を抵抗二つで分圧し、正負電源を生成して、オペアンプTL081で非反転増幅回路を組んだだけなので特に言及することは無い。増幅度は多分11倍だったと思う。

 実際に鳴らしてみたのだがハムがひどい、仮組みの状態でもハムノイズは出ていたのだけれどそれはケースに入れてちゃんとシールドすれば大丈夫だと思っていたのだが、どうやら問題は別にあるみたいだ。もしかして電源が問題なのか?と思ってこんなものを作って電源の品質による音の具合を確かめてみた。

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1000uF、470uFの電解コンデンサがそれぞれ四個ずつ、0.1uFの積層セラミックスコンデンサが二つの電源平滑回路。これをACアダプタとマイクプリアンプの間に挟んでハムノイズの変化を見る。

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 安定化されていない9VのACアダプタを直に繋いだ状態でボリュームを最大にして、FFTをした様子。50Hzの交流電源由来と思われるノイズが盛大に出ているのがわかる。

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平滑回路を通した状態。幾分改善されたがそれでもまだノイズが残っている。しかしこれで電源が悪いんだとなんとなく理解できた。

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 安定化されている4.5VのスイッチングACアダプタ(ソニーのCDプレイヤーに付いてきたやつ)を使った時の様子。低周波のノイズは無くなっているが替わりに高周波ノイズが発生してしまっている。

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平滑回路を通した状態。電源由来と思われるノイズがほぼ無くなった。

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 結局電源が安定化されていないのが悪いということが完璧に分かったので、こんな感じに三端子レギュレータを後付で付けてみたら普通のACアダプタでもノイズが無くなった。かわりに三端子レギュレータからと思われるノイズが少し入るようになった。なんか泥沼なので基盤自体をもっと対ノイズ設計をきちんとしたものに取り変える予定。

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